天皇賞(春)は、京都競馬場・芝3200メートルを舞台に古馬最高の栄誉を懸けて争われる、長い歴史と伝統を誇る競走です。
天皇賞は春と秋で性格が以下のように明確に分かれています
- 天皇賞(春)「4歳以上のステイヤー日本一を決めるレース」
- 天皇賞(秋)「3歳以上の中距離ナンバー1決定戦」
なお、本競走は、2008年からメルボルンカップ(オーストラリアのG1競走)の前年度優勝馬を招待するようになり、本競走の優勝馬にもメルボルンカップへの優先出走権が与えられます。
本競走の前身は、1905年(明治38年)5月6日に横浜の日本レースクラブが、明治天皇から「菊花御紋付銀製花盛器」を下賜されたことにより創設した「エンペラーズカップ」になります。
翌1906年(明治39年)には東京競馬倶楽部にも御賞典が下賜され、その後、阪神、福島、札幌、函館、小倉の計7つの競馬倶楽部で「帝室御賞典競走」として行われるようになりました。
1936年(昭和11年)に「日本競馬会」が設立されて、翌1937年(昭和12年)に各競馬倶楽部が「日本競馬会」に統合されたのを機に、「帝室御賞典競走」は春が阪神、秋が東京と、東西で年2回開催される現在のスタイルとなり、同年の秋のレースが第1回の天皇賞とみなされています(東京競馬場・芝2600メートルで開催)。
その後、第2回の1938年(昭和13年)春は阪神競馬場・芝2700メートルで、3歳以上の馬によって争われ、第3回の同年秋からは、「4歳以上、芝3200メートル」の競走条件となり、能力検定競走として非公開で行われた1944年(昭和19年)春まで「帝室御賞典競走」の名称で施行されていました。
1944年(昭和19年)秋から戦争の影響で中断されたが、戦後の1947年(昭和22年)春に「平和賞」の名前で復活したあとは、同年秋から現在の「天皇賞」に改称され、春は京都競馬場、秋は東京競馬場で開催されることになりました。
一般競馬情報
「4歳以上のステイヤー日本一を決める」天皇賞(春)は5月4日(祝・日)に開催予定です。
一般競馬情報を見ると、今年の注目馬は以下の3頭が挙げられます。
注目馬 | 性齢 | 特徴 |
---|---|---|
ヘデントール | 牡4 | 戦績:5-2-0 / 8 連対率87.5%(芝2,000~3,400) 主な勝ち鞍 ・2025年 ダイヤモンドS(G3) |
サンライズアース | 牡4 | 戦績:3-1-0 / 8 連対率50.0%(芝2,000~3,400) 主な勝ち鞍 ・2025年 阪神大賞典(G3) |
ジャスティンパレス | 牡6 | 戦績:5-2-2 / 19 複勝率42.1%(芝2,000~3,400) 主な勝ち鞍 ・2023年 天皇賞(春)(G1) |
2025年初戦のダイヤモンドステークスを2着に4馬身差で完勝した「ヘデントール」が1番人気となりそうです。
その他の注目馬としては、前哨戦の阪神大賞典で重賞初制覇を果たした「サンライズアース」、長く勝ち星からは遠ざかっているものの、G1レースで好走をしてきた一昨年の天皇賞(春)覇者である「ジャスティンパレス」を挙げることができます。
発走:15時40分 芝3200m <波乱>
更新日時:2025年04月04日 08:21
馬 | 馬名 | 単勝 | Zone | 得票率 | 勝率 | 複勝率 | 性齢 | 騎手 |
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14 | テーオーロイヤル | 3.0 | A | 24.1% | 26.5% | 60.6% | 牡6 | 菱田裕二(58.0) |
12 | ドゥレッツァ | 2.8 | A | 23.5% | 25.8% | 60.0% | 牡4 | 戸崎圭太(58.0) |
5 | ブローザホーン | 8.6 | B | 11.0% | 16.7% | 44.7% | 牡5 | 菅原明良(58.0) |
1 | サリエラ | 7.5 | B | 10.7% | 9.7% | 32.8% | 牝5 | 武豊(56.0) |
7 | タスティエーラ | 7.8 | B | 10.5% | 9.4% | 32.3% | 牡4 | モレイラ(58.0) |
4 | ワープスピード | 39.1 | E | 3.6% | 2.9% | 12.4% | 牡5 | 三浦皇成(58.0) |
6 | ディープボンド | 27.5 | E | 3.3% | 2.5% | 11.3% | 牡7 | 幸英明(58.0) |
16 | チャックネイト | 39.4 | E | 3.2% | 2.4% | 11.0% | 騙6 | 鮫島克駿(58.0) |
10 | サヴォーナ | 45.0 | E | 3.1% | 2.4% | 10.7% | 牡4 | 池添謙一(58.0) |
9 | シルヴァーソニック | 34.0 | F | 2.8% | 2.1% | 10.0% | 牡8 | M.デム(58.0) |
11 | マテンロウレオ | 47.3 | F | 1.7% | 1.1% | 6.6% | 牡5 | 横山典弘(58.0) |
3 | プリュムドール | 138.5 | G | 0.8% | 0.2% | 3.9% | 牝6 | 和田竜二(56.0) |
17 | スマートファントム | 183.4 | G | 0.5% | 0.0% | 3.0% | 牡4 | 岩田望来(58.0) |
8 | ゴールドプリンセス | 174.7 | G | 0.5% | 0.0% | 2.9% | 牝4 | 田口貫太(56.0) |
15 | メイショウブレゲ | 229.5 | G | 0.3% | 0.0% | 2.6% | 牡5 | 酒井学(58.0) |
18 | ハピ | 197.2 | G | 0.3% | 0.0% | 2.5% | 牡5 | 浜中俊(58.0) |
13 | スカーフェイス | 397.4 | G | 0.2% | 0.0% | 2.3% | 牡8 | 松若風馬(58.0) |
2 | ヒンドゥタイムズ | -0.2 | G | 0.0% | 0.0% | 1.9% | 騙8 | 団野大成(58.0) |
上記出馬表は、前年レースをサンプルとして表示しています。
本年の出馬表は開催日当日9時頃に配信予定です
- 開催日当日の朝(9時)
- 開催日当日のお昼(12時)
- 投票締切60分前
- 投票締切30分前
- 投票締切10分前
ウマいかも!?気になる動向

- 中穴サイド「ブローザーホーン」「ハヤテノフクノスケ」にやや大口投票あり
「穴をあけるリーディングジョッキーランキング 2025」のトップ10以内に入っている騎手は青色で網掛けしています
用語解説(異常オッズ注目馬)
用語 | 説明 |
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得票率 | 買い目フォーカスごとのオッズを、全体の売り上げに対する割合に置き換えた数字(「得票率」についての詳細は「得票率の求め方」の記事をご覧ください) |
ゾーン | 特定範囲の馬連得票率ごとにブロックにして、人気をグループ化したもの(「ゾーン」についての詳細は「シンドロームの異常オッズ理論」の記事をご覧ください」) |
勝率 | 1着に入った割合 |
複勝率 | 3着以内に入った割合 |
こちらに書かれている内容で被ったいかなる損害につきましては、株式会社ナクティブは保証いたしません。馬券は自己責任でお願いします
過去10年の上位人気の複勝率を見ると、1番人気が-13%、3番人気が-14%と、他のG1レースの平均複勝率を下回る一方で、1番人気が+33%と1番人気並みの複勝率に上昇しています。このレースは1番人気はもちろんですが、2番人気の信頼度が圧倒的に高くなる傾向を示しています。
配当の傾向を見ると、2016年までは三連単10万馬券を連続で発生させていましたが、2017年からは人気上位1〜6位で決まることが多く、割と堅いレースが続いています。特に馬連万馬券発生率が平均よりも-38.6%も低く、1-2着は人気サイドで決まる傾向が強いようです。
馬連と三連単の配当が低いのは、1着馬の得票率の平均が他のG1レースよりも高く、人気馬が必ず絡む傾向の裏付けになっています。
しかし、その反面三連複万馬券率は+33%と平均よりも多く発生していることから、3着に穴馬が絡むことが多いレースとも言えます。
詳細な情報は当日のオッズ分析表をご覧ください。
レース分析
用語解説(レース分析)
用語 | 説明 |
---|---|
ゾーン着順 | 1~3着までの着順をゾーン別に表示(「ゾーン」についての詳細は「シンドロームの異常オッズ理論」の記事をご覧ください) |
配当指数 | レースがどれだけ荒れたかを独自の計算式で評価。数値が大きいほど波乱 |
異常馬動向値 | 的中した異常馬が人気薄であるほど、数値が高くなる |
波乱指数 | 「超堅い<堅い<平穏<波乱<大波乱<超波乱」の順番にレースが荒れる予想 |
レース傾向
年度 | 優勝馬名 | ゾーン着順 | 配当指数 | 異常馬動向値 | 波乱指数 | 1着馬得票率 | 2着馬得票率 | 3着馬得票率 | 1番人気得票率 | 三連単配当 | 決着馬人気 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2014 | フォノーメノ | B-B-F | 107 | 0 | 大波乱 | 10.3 | 17.2 | 1.6 | 29.9 | 21.1万 | 4人-3人-10人 |
2015 | ゴールドシップ | B-E-E | 122 | 27.17 | 大波乱 | 15.1 | 4.1 | 3.3 | 17.8 | 23.6万 | 2人-8人-11人 |
2016 | キタサンブラック | B-G-B | 143 | 0 | 大波乱 | 17.3 | 0.9 | 13.4 | 17.3 | 24.3万 | 1人-13人-3人 |
2017 | キタサンブラック | A-B-A | 0 | 0 | 波乱 | 29.8 | 10.1 | 26.9 | 29.8 | 0.4万 | 1人-3人-2人 |
2018 | レインボーライン | B-A-B | 0 | 0 | 大波乱 | 13.3 | 20.3 | 11.2 | 20.3 | 1.2万 | 2人-1人-3人 |
2019 | フィエールマン | A-C-F | 28 | 32.06 | 平穏 | 21.5 | 8.3 | 2.9 | 24.5 | 4.9万 | 2人-6人-9人 |
2020 | フィエールマン | A-F-C | 25 | 111.17 | 波乱 | 27.2 | 1.8 | 9.4 | 27.2 | 5.5万 | 1人-11人-4人 |
2021 | ワールドプレミア | B-A-B | 0 | 0 | 大波乱 | 16.2 | 19.0 | 11.9 | 19.0 | 1.1万 | 2人-1人-4人 |
2022 | タイトルホルダー | B-A-C | 0 | 0 | 大波乱 | 15.3 | 28.8 | 9.3 | 28.8 | 0.7万 | 2人-1人-4人 |
2023 | ジャスティンパレス | A-D-D | 0 | 0 | 波乱 | 21.1 | 5.2 | 5.0 | 21.1 | 6.5万 | 2人-5人-6人 |
2024 | テーオーロイヤル | A-B-E | 0 | 0 | 波乱 | 24.1 | 11.0 | 3.3 | 24.1 | 2.4万 | 1人-3人-7人 |
平均 | — | — | 38.6 | 15.5 | — | 19.2 | 11.5 | 8.9 | 23.6 | 8.3万 | — |
配当分析
年度 | 波乱指数 | 配当指数 | 単勝 | 馬連 | 馬単 | 三連複 | 三連単 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
2014 | 大波乱 | 107 | 1,150円 | 2,080円 | 5,670円 | 38,790円 | 211,180円 |
2015 | 大波乱 | 122 | 460円 | 6,060円 | 8,480円 | 57,160円 | 236,300円 |
2016 | 大波乱 | 143 | 450円 | 20,160円 | 29,950円 | 32,350円 | 242,730円 |
2017 | 波乱 | 0 | 220円 | 1,040円 | 1,430円 | 610円 | 3,780円 |
2018 | 大波乱 | 0 | 600円 | 1,030円 | 2,510円 | 2,060円 | 11,650円 |
2019 | 平穏 | 28 | 280円 | 1,780円 | 2,470円 | 16,410円 | 49,110円 |
2020 | 波乱 | 25 | 200円 | 5,770円 | 7,410円 | 13,500円 | 55,200円 |
2021 | 大波乱 | 0 | 520円 | 940円 | 2,220円 | 2,040円 | 11,490円 |
2022 | 大波乱 | 0 | 490円 | 520円 | 1,230円 | 1,580円 | 6,970円 |
2023 | 波乱 | 0 | 430円 | 4,000円 | 5,990円 | 13,570円 | 65,060円 |
2024 | 波乱 | 0 | 280円 | 1,070円 | 1,450円 | 7,750円 | 23,960円 |
平均 | — | 38.6 | 462円 | 4,041円 | 6,255円 | 16,893円 | 83,403円 |
レースの総括情報(約10年の傾向)
項目 | G1レース平均 | 天皇賞(春) | 変動率 |
---|---|---|---|
1番人気複勝率 | 62.9% | 54.5% | -13.3% |
2番人気複勝率 | 47.7% | 63.6% | 33.4% |
3番人気複勝率 | 42.4% | 36.4% | -14.2% |
配当指数平均 | 109.6 | 38.6 | -64.7% |
1着馬得票率平均 | 17.1% | 19.2% | 12.3% |
2着馬得票率平均 | 12.7% | 11.5% | -9.3% |
3着馬得票率平均 | 10.2% | 8.9% | -12.5% |
1番人気平均得票率 | 25.2% | 23.6% | -6.3% |
馬連万馬券率 | 14.8% | 9.1% | -38.6% |
三連複万馬券率 | 41.0% | 54.5% | 33.0% |
三連単10万馬券率 | 29.0% | 27.3% | -6.0% |
- 2番人気の複勝率が1番人気並みで、信頼度が高い
- 人気サイドの決着が多く、馬連は固く収まる傾向が強い
- 3着馬に中穴が絡み、三連複では万馬券発生率が高くなっている