異常オッズの検知法

「オッズ競馬のなりたち」は、こちらの記事で紹介していますので、どうして異常オッズに行き着いたかを知りたい方は、そちらを参照してください。

ここでは、異常オッズを使うシンドロームなど、「異常オッズ理論」に分類されるオッズ競馬についてもう少し詳しく掘り下げてみます。

異常オッズ理論が知りたいこと

さまざまな考え方やとらえ方がありますが、共通したひとつの目的があります。それは、オッズに隠れている投票者の存在を分類し、インサイダーによる確信票を抽出することです

オッズはすべての集大成

あらゆる馬券術、さまざまな意図を持った馬券購入者は、最終的に馬券を購入し、それがすべてオッズに反映されます。

逆に言うと、オッズに反映されない馬券は、世の中に存在しません。JRAのシステムに反映されないと、的中しても配当をもらえません。

世の中にJRAのシステムから外れた馬券がひとつだけ存在します。それが「ノミ屋」です。彼らは胴元であるJRAのシステムを使わず、自分たちでお金を集めます。そして、JRAのレースの結果に基づき、配当金を自分たちの売り上げから支払います。

でも、「ノミ行為」はれっきとした犯罪です。ノミ屋を利用するぐらいなら、きちんとネット投票に登録してそちらで馬券を買いましょう。

話が脱線しましたが、どんな立場の人間が馬券を買っても、それはJRAのシステムに反映され、勝ち馬投票券という形で、的中時の配当が保証されます。

オッズを分析することは、すべてが集約された情報を利用しているといえます。

知りたいのはインサイダーによる異常オッズ

オッズを予想に取り入れることは、ある意味必然的な流れです。オッズの中にある関係者によるインサイダー票を検知しようという着眼点は、1990年代から行われ、さまざまな方法が考案されているのは、ある問題の解決のためです。

その問題とは、オッズがすべての集大成である故、「インサイダー」以外の投票も含まれていることです。それがノイズとなり、予想の精度を下げます。

一般票(モブサイン)と呼んでいますが、これとインサイダー票をどう分けるか、これが大きなテーマになるのです。

異常オッズ検知の流れ

オッズ競馬には、オッズ分布に着目した「分布論」と、インサイダー票を検知する「異常オッズ理論」があります。シンドロームは後者の「異常オッズ理論」です。

シンドロームは2003年に設立されましたが、実際に異常オッズが取り上げられたのはもっと前です。そして、シンドロームが事業として設立する以前、ロジック開発者の高田により、パソコンを使った膨大な研究と検証作業が行われていました。

分析に生のオッズは使わない

オッズはJRAが公表したデータです。12.5倍というオッズなら、100円買うと1250円になるという意味です。馬券を購入するときは使いやすいですが、分析するには扱いずらい数値です。

オッズ分析に使われるものは「票数」です。票数とは、券種別、買い目フォーカス別に何票の投票があったかを記録したものです。これがオッズの計算のもとになるもので、票数を元にオッズを計算します。

ただ、票数はレース確定後には発表されますが、フォーカス単位の票数は確定まで公表されていません。そこで、オッズから「得票率」を計算し、これをもとに分析します。

得票率は、どの買い目フォーカスが、売り上げのうち、どの程度の割合を占めているかを計算したものです。

2018年有馬記念 馬連票数
2018年 有馬記念の馬連票数 (TARGET-JV)

上の図は、TARGET-JVを使って、2018年の有馬記念の馬連票数を表示したものです。ちなみに1票=100円です。

どうやって異常オッズを検知するか?

一般票にまぎれている「インサイダー票」をどう検知するか。さまざまな方法論が考案されて現在に至っています。

順位差

順位差は今でも使われている方法です。順位差による異常馬検知を最初に世の中に発表したのは「アキヤマ式」です。順位差は扱いやすく、加工も簡単なのでちょっとした優位性の確認によく利用されています。

シンドロームでも、Gapという順位差を利用していますが、出走頭数が異なるレースでは、順位差の数値の大小に差が出る問題があります。この問題はアキヤマ式が発表されたころから、オッズ競馬を研究している人たちの間で議論されていました。

時系列差

同じ差分を見るにしても、時系列による違いに着目したのが「時系列差」です。時系列差を積極的に取り入れたのは、「オッズオン」と呼ばれる理論です。

時系列分析

現在の主流であり、シンドロームでも採用している手法です。時系列分析は、馬ごとの得票率の情報を、時系列に並べて異常票があるかを確認する方法です。そして、その数値加工のやり方は複数あり、時系列分析表CTを積極的に活用しているのが、シンドロームと阿部強です。

オッズ分析にはアプリが必須

どのやり方を採用するにしても、オッズ競馬、特に異常オッズを扱う場合には、コンピューターとソフトウェアが必須になります。

オッズ分析の前処理として得票率を求めるにも、かなりの演算が必要になります。Excelでもできますが、できる範囲は順位差分析ぐらいだと思います。とてもではありませんが、時系列分析まではできません。

Excelで時系列分析をする場合、マクロとよばれるスクリプトを書く必要があり、これをするなら最初からアプリケーションを作ったほうが早いでしょう。

個人的にオッズ競馬に興味があり、自分のロジックを実現したいと考えている人は、ぜひプログラミング言語を習得してください。ひとつでも、プログラミング言語が扱えると、情報社会で大きなアドバンテージになります。

ただ、そこまでしたくない、面倒くさい、自分にできるか不安と考える人は、オッズ分析アプリや予想アプリを検討してください。

その中の選択肢に、シンドロームを入れてもらえると光栄ですね。