異常オッズが入るとどうなる？

あなたの買った馬券がオッズに反映されるまで

「確定オッズをみると、配当ががくっと下がっている馬券を見たことがありませんか？」

特に人気薄の馬券に多くみられる現象は、もしかしたら「異常オッズ」かもしれません。

最初に、オッズがどのように変化するかを説明します。
オッズが最も変動する時間、つまり多くの人が投票する時間はパドック前後です。特にパドック推奨馬を馬券の参考にしている人が多いため、パドック直後は最も馬券が売れる時間帯といえます。

つまり、締切の15〜30分前後に集中します。パドックが始まるのが締切の約30分前、パドックを周り終わるのが投票締切の約15分前です。この時間帯のオッズは通常の「予想」による投票のため、緩やかに変動するのが特徴です。

異常オッズが起きるとどうなる？

通常のオッズ変動に対して、異常オッズはこれ以外の時間帯に発生します。特に締切直前に多く見られます。

締切直前に投票が集中する理由は諸説ありますが、昔から一般人の目につきづらい時間帯に投票をしたい「インサイダー票」が入るためです。インサイダー票とは、関係者から内部情報を得た大口の投票のことを指します。今は締切直前に多く見られますが、30年ぐらい前は朝一に発生し、「朝一異常オッズ」と呼ばれていました。今でも朝一を重視する方もいますが、明確にインサイダーによる異常投票は締切直前にシフトしています。（「朝一異常オッズ」については下記の記事参照）。

2022年9月11日 朝一と直前どちらの異常オッズが有利？

実際に「異常オッズ」という現象を目で見て確認するとイメージがわきやすいと思いますので、2021～2022年の間に異常オッズが発生し、高配当を確認できた「2021年4月25日（日）東京11R サンケイスポーツ賞フローラステークス 3歳 G2」を参考に解説していきたいと思います。

2021年4月25日（日）東京11R「サンケイスポーツ賞フローラステークス」3歳 G2

このレースは1着に15番クールキャット、2着に12番スライリー、3着に3番ユーバーレーベンが入りました。1着、3着に入った馬は単勝人気5位以内に入るので順当に思えますが、2着の馬は単勝人気14位の大穴です。

実はこの単勝人気14位の大穴が絡んだ馬連馬券に通常では考えられないオッズの変動が確認されました。ここでは、馬連（15番 – 12番）のオッズ変動を例に「異常オッズ」という現象を紹介していきます。

シンドローム予想画面

オッズ変動の推移

ご覧いただければ分かる通り、異常オッズが発生すると過剰に投票が集中するため、オッズが一気に下がります。今回のケースでは、一般競馬ファンの投票結果を反映したオッズの657.8倍から投票締切2分前の異常票の影響を受け、オッズが一気に179.1倍分下がり、478.3倍になりました。ここまで急激にオッズが下がった理由は「インサイダーによる大口投票」です。

確定後さらにオッズは63.3倍分下がり、最終的に415.0倍になりました。そして、大口の異常票が入った12番の大穴は実際にレースに穴を明け、大きな配当を演出する原動力となりました。

馬連配当

1レースの売上が大きい中央競馬で大穴に対して最終的に242.8倍分のオッズを下げるぐらいの金額を賭けることができるのは、熱狂的なお金持ちな競馬ファンか、ほぼ確実に「勝てる」情報を持っているお金持ちに限られそうですね。

異常オッズが入って大きくオッズが落ちたレースの例

上記で紹介したレースの他に直近で異常オッズが発生し、馬連馬券の高配当を演出したいくつかのレースから異常オッズが入った時大穴のオッズの下がり幅がどの程度あるか実際のレースから紹介します。

異常オッズの下がり幅が分かりやすいよう、一般票による通常のオッズ変動が最後に発生する投票締切13分前と異常オッズが入ったレースの確定票を比較し、「異常オッズ」をご理解いただけると幸いです。

2021年5月23日（日）新潟11R「韋駄天ステークス」4歳上 OPEN

シンドローム予想画面

オッズ変動の推移

オッズの差

馬連配当

2022年01月16日（日）中山12R 4歳上 1000万円

シンドローム予想画面

オッズ変動の推移

オッズの差

馬連配当