皐月賞<G1の裏表>

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皐月賞は、牡馬クラシック三冠競走(皐月賞・日本ダービー・菊花賞)の第一関門です。
5着までの馬に日本ダービーへの優先出走権が与えられます。

牡馬クラシック三冠競走はレースごとに格言があり、皐月賞は「最も速い馬が勝つ」と言われています。

その他の牡馬クラシック三冠競走は、

  • 日本ダービーは「最も幸運に恵まれた馬が勝つ
  • 菊花賞は「最も強い馬が勝つ

といわれており、80年以上の長い歴史の中で三冠馬は、下記の8頭です。

牡馬クラシック三冠を制した馬
  • 1941年:セントライト
  • 1964年:シンザン
  • 1983年:ミスターシービー
  • 1984年:シンボリルドルフ
  • 1994年:ナリタブライアン
  • 2005年:ディープインパクト
  • 2011年:オルフェーヴル
  • 2020年:コントレイル

皐月賞はイギリスのクラシックレースである「2000ギニー」に範をとった競走で、最もスピードのある優秀な繁殖馬の選定のためのチャンピオンレースです。
そのため、出走資格は3歳の牡馬と牝馬に限られ、せん馬(去勢された馬)は出走できません(なお、たいていの場合、牝馬は牝馬クラシックレースの桜花賞やオークスを目指します)。

本競走の前身は、1939年から横浜競馬場・芝1850メートルを舞台に行われていた「横浜農林省賞典4歳呼馬競走」です。太平洋戦争の激化により横浜競馬場が海軍に徴用されたため、1943年と1944年は東京競馬場・芝1800メートルで行われました。

1947年より距離が2000メートルに延長されて引き続き東京競馬場で行われた後、1949年に中山競馬場・芝1950メートルへ舞台を移したのを機に、名称を現在の「皐月賞」に改称しました。翌1950年には距離が芝2000メートルに戻されて現在に至っています。

なお、レース名の「皐月」とは、旧暦の5月を指します。

「皐月賞」に改称された当時は5月の上旬に行われていましたが、1952年より4月に繰り上げられています。

一般競馬情報

牡馬クラシック三冠競走」の第一関門である皐月賞は2025年4月20日(日)に開催予定です。
一般競馬情報を見ると、今年の注目馬は以下の4頭が挙げられます。

注目馬性齢特徴
クロワデュノール牡3戦績:3-0-0 / 3
3戦全勝(芝1800~2000m)
主な勝ち鞍
・ホープフルS(G1)
サトノシャイニング牡3戦績:2-1-0 / 3
連対率100%(芝1800m~2000m)
主な勝ち鞍
・きさらぎ賞(G3)
エリキング牡3戦績:3-0-0 / 3
3戦全勝(芝1800~2000m)
主な勝ち鞍
・ラジオN杯京都2歳S(G3)
ジョバンニ牡3戦績:2-3-0 / 5
連対率100%(芝1800~2000m)
主な勝ち鞍
・若葉S(L)

圧巻の走りでホープフルステークス(G1)を制した「クロワデュノール」が無敗の4連勝達成の期待を一身に受けて、1番人気になりそうです。

その他の注目馬としては、東スポ杯2歳ステークス(G2)でクロノデュワールに3/4馬身差まで善戦した「サトノシャイニング」、アクシデントを乗り越え、戴冠を目指す3戦全勝の無敗馬「エリキング」、ホープフルステークスでは2着でクロワデュノールに敗れたものの、若葉Sを制し、逆襲に期待がかかる「ジョバンニ」を挙げることができます。



2025年04月20日 中山11R 皐月賞

発走:15時40分 芝2000m <超波乱>
更新日時:2025年04月20日 15:29

馬名単勝Zone得票率勝率複勝率性齢騎手
10クロワデュノール1.4A34.9%40.1%73.8%牡3北村友一(57.0)
11ミュージアムマイル11.3C9.8%8.7%31.4%牡3モレイラ(57.0)
16サトノシャイニング10.8C9.8%8.7%31.1%牡3西村淳也(57.0)
5ジョバンニ23.4C7.4%6.5%24.0%牡3松山弘平(57.0)
15ヴィンセンシオ17.9C7.3%6.3%23.6%牡3ルメール(57.0)
2エリキング19.3D6.3%5.4%20.7%牡3川田将雅(57.0)
6マスカレードボール16.3D6.2%5.3%20.1%牡3横山武史(57.0)
17ファウストラーゼン33.2F2.9%2.2%10.3%牡3杉原誠人(57.0)
3キングスコール33.6F2.8%2.1%9.9%牡3藤岡佑介(57.0)
14カラマティアノス52.6F2.7%2.0%9.6%牡3戸崎圭太(57.0)
13アロヒアリイ53.4F2.5%1.8%8.9%牡3横山和生(57.0)
8ジーティーアダマン48.4F2.0%2.2%11.3%牡3岩田望来(57.0)
9ピコチャンブラック60.4F1.8%1.2%6.8%牡3石橋脩(57.0)
1ニシノエージェント75.6F1.4%0.8%5.5%牡3津村明秀(57.0)
4ジュタ124.5G0.8%0.2%3.7%牡3坂井瑠星(57.0)
7フクノブルーレイク203.9G0.6%0.0%3.1%牡3松岡正海(57.0)
18マジックサンズ169.3G0.5%0.0%2.9%牡3佐々木大(57.0)
12ドラゴンブースト192.4G0.4%0.0%2.8%牡3丹内祐次(57.0)

皐月賞のオッズ分析表は、2025年04月20日 15:29に配信されます

寸評
  • 人気上位馬の中で「クロワデュノール」「ミュージアムマイル」「サトノシャイニング」に大口投票を確認
  • 中穴クラスの馬で「マスカレードボール」に大口の投票を確認
  • 大穴クラスの馬の中で「カラマティアノス」「ジーティーアダマン」に大口の投票を確認
着順単勝人気馬番馬名
1311ミュージアムマイル
2110クロワデュノール
346マスカレードボール
券種配当
単勝111,060円
複勝11200円
10110円
6280円
枠連5 – 6700円
馬連10 – 11680円
ワイド10 – 11280円
6 – 111,280円
6 – 10490円
馬単11 – 102,470円
三連複6 – 10 – 112,730円
三連単11 – 10 – 622,670円
開催日当日の注目馬の更新タイミング
  • 開催日当日の朝(9時)
  • 開催日当日のお昼(12時)
  • 投票締切60分前
  • 投票締切30分前
  • 投票締切10分前

用語解説(異常オッズ注目馬)

用語  説明
得票率買い目フォーカスごとのオッズを、全体の売り上げに対する割合に置き換えた数字(「得票率」についての詳細は「得票率の求め方」の記事をご覧ください)
ゾーン特定範囲の馬連得票率ごとにブロックにして、人気をグループ化したもの(「ゾーン」についての詳細は「シンドロームの異常オッズ理論」の記事をご覧ください」)
勝率1着に入った割合
複勝率3着以内に入った割合

こちらに書かれている内容で被ったいかなる損害につきましては、株式会社ナクティブは保証いたしません。馬券は自己責任でお願いします

過去10年の傾向で顕著な傾向として、1番人気の複勝率の低さです。G1レースの1番人気平均が62.9%であるのに対し、皐月賞の1番人気は27.3%と信頼度はだいぶ落ちます。

それに対し、2・3番人気馬の複勝率はそれぞれ、63.6%、54.5%と高水準を維持しています

また、他のG1レースより1番人気の得票率が低く、1頭抜きん出た馬というのが少ないのも傾向として読み取れます。1着に来た馬の得票率は13.8%と、他のG1の17.1%から比べると低く、勝ち馬が1番人気で決まる事の少なさを裏付けています。

1着から3着馬の得票率は10.7〜13.8%と、シンドロームの定義でいえばBからCゾーンの馬です。

これらのことから、皐月賞は上位人気の馬が人気を分け合い、鉄板といえる人気馬不在のレースです。この段階の若馬は戦績が浅く、逆にいえば皐月賞の結果で初めて優劣がつくと考えたほうがいいでしょう。

配当は馬連・三連複ともに万馬券発生率が平均的なG1レースよりも大きく下がっており、混戦のように見えて、きちんと上位人気が馬券に絡んだレースが多いことを物語っています。三連単で100万を超えたのは、直近10年では2017年だけであり、それ以外は人気馬+中穴(5〜8番人気)の組み合わせが多いようです。

詳細な情報は、当日のオッズ分析表を確認してください。

レース分析

用語解説(レース分析)

用語説明
ゾーン着順    1~3着までの着順をゾーン別に表示(「ゾーン」についての詳細は「シンドロームの異常オッズ理論」の記事をご覧ください)
配当指数レースがどれだけ荒れたかを独自の計算式で評価。数値が大きいほど波乱
異常馬動向値的中した異常馬が人気薄であるほど、数値が高くなる
波乱指数「超堅い<堅い<平穏<波乱<大波乱<超波乱」の順番にレースが荒れる予想

レース傾向

年度 優勝馬名ゾーン着順配当指数異常馬動向値波乱指数1着馬得票率2着馬得票率3着馬得票率1番人気得票率三連単配当決着馬人気
2014イスラボニータB-A-E035.84大波乱15.320.23.620.23.3万2人-1人-8人
2015ドゥラメンテB-A-C00波乱16.320.98.021.51.2万2人-3人-6人
2016ディーマジェスティE-A-A1520大波乱3.421.121.827.37.0万8人-3人-2人
2017アルアインE-B-F4150超波乱4.110.71.518.2106.4万9人-4人-13人
2018エポカドーロD-E-E20199.3大波乱6.54.04.820.437.2万7人-9人-8人
2019サートゥルナーリアA-B-B00大波乱28.011.016.728.00.4万1人-4人-2人
2020コントレイルA-A-F00大波乱22.618.42.322.82.6万2人-3人-8人
2021エフフォーリアA-D-D5241.29超波乱19.35.26.121.28.2万2人-7人-6人
2022ジオグリフC-B-A360超波乱8.811.320.220.23.3万6人-4人-1人
2023ソールオリエンスB-C-A00超波乱11.69.419.619.62.5万3人-5人-1人
2024ジャスティンミラノB-D-B00超波乱15.36.412.917.42.9万2人-6人-3人
平均77.816.013.712.610.721.515.9万

配当分析

年度波乱指数配当指数単勝馬連馬単三連複三連単
2014大波乱0510円920円1,900円7,690円33,490円
2015波乱0460円790円1,530円3,110円12,360円
2016大波乱1523,090円6,220円17,680円6,000円70,390円
2017超波乱4152,240円8,710円20,720円176,030円1,064,360円
2018大波乱2011,450円12,880円23,570円53,410円372,080円
2019大波乱0170円950円1,140円1,480円4,390円
2020大波乱0270円660円1,120円9,150円26,310円
2021超波乱52370円4,300円5,510円20,000円82,320円
2022超波乱36910円3,570円7,540円4,190円32,840円
2023超波乱0520円3,510円5,520円3,770円24,780円
2024超波乱0480円3,550円5,570円5,940円29,240円
平均77.8952円4,187円8,345円26,434円159,324円

レースの総括情報(約10年の傾向)

項目G1レース平均皐月賞変動率
1番人気複勝率62.9%27.3%-56.6%
2番人気複勝率47.7%63.6%33.4%
3番人気複勝率42.4%54.5%28.6%
配当指数平均109.677.8-29.0%
1着馬得票率平均17.113.8-19.3%
2着馬得票率平均12.712.6-0.8%
3着馬得票率平均10.210.74.7%
1番人気平均得票率25.221.5-14.6%
馬連万馬券率14.8%9.1%-38.6%
三連複万馬券率41.0%27.3%-33.5%
三連単10万馬券率29.0%18.2%-37.3%
約10年のデータからわかること
  • 1番人気の複勝率が低く、信頼度が低い
  • 2・3番人気の複勝率は他のG1レースよりも高く、信頼度が高い
  • 上位人気馬で人気を分け合うが、大波乱になることは少ない

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