オークス(優駿牝馬)<G1の裏表>

TAGS:

3歳牝馬クラシックレースの第二弾として行われる優駿牝馬(オークス)は、イギリスのオークスに範をとり創設された競走です。また、桜花賞から始まり、秋華賞へと続く、牝馬三冠レースの第二関門のレースです。

牝馬三冠レースは、牡馬三冠レースに比べると、きちんと整備されたのは遅れていました(秋華賞が節理される1995年までは古馬混合のエリザベス女王杯が当てられていました)。桜花賞→オークスの流れは長年続いていますが、牡馬が皐月賞 2000m→ダービー 2400mと順当に距離を延ばすのに対し、桜花賞 1600m→オークス 2400mと一気に距離が延びることが特徴です。

1600mはマイラーの適性距離であり、2400mは中距離馬です。この差がオークスを難しくしているところです。

なお、「オーク(Oak)」は樫を意味する英語であり、日本では本競走の優勝馬を「樫の女王」という呼称で呼ぶこともあります。

1938年に3歳牝馬限定の重賞競走「阪神優駿牝馬」として創設されたのがその前身で、創設当初は阪神競馬場・芝2700メートルで行われていましたが、1940年に2450メートル、さらに1943年に2400メートルへと短縮されました。
その後、1946年に舞台を東京競馬場に移設したことに伴い「優駿牝馬」に改称され、1965年から(オークス)の副称が付くようになりました。

開催時期は、創設時から1952年まで秋に行われていましたが、1953年から諸外国と同じ春の開催に繰り上げられました。
牝馬クラシックの中で、1600メートルの「桜花賞」が最もスピードのある繁殖牝馬の検定競走であるなら、2400メートルの「オークス」はスピードだけでなくスタミナも兼ね備えた繁殖牝馬を選定するためのチャンピオンレースと言えます。

競走名の「オーク(Oak)」は、樫を意味する英語。英ダービーの創設者である第12代ダービー卿エドワード・スミス・スタンレーは、樫の森が茂るオークスと呼ばれる土地を所有していましたが、1779年にエリザベス・ハミルトンと結婚した際に、その記念として競馬を開催することを思い立ちました。その中に夫人の希望を入れ、3歳牝馬のレースを行い、これをオークスと名付けたことが由来とされています。

一般競馬情報

注目馬性齢特徴
エンブロイダリー牝3戦績:4-1-0 / 6
連対率83.3%(芝1,400~1,800)
主な勝ち鞍
・2025年 桜花賞(G1)
アルマヴェローチェ牝3戦績:2-2-0 / 4
連対率100.0%(芝1,600~1,800)
主な勝ち鞍
・2024年 阪神ジュベナイルF(G1)
リンクスティップ牝3戦績:1-2-1 / 4
複勝率100.0%(芝1,600~2,000)
エリカエクスプレス牝3戦績:2-0-0 / 3
連対率66.7%(芝1,600)
主な勝ち鞍
・2025年 フェアリーS(G3)

今年の桜花賞を制覇した「エンブロイダリー」が1番人気となりそうです。

その他の注目馬は、阪神ジュベナイルフィリーズ(GⅠ)でG1ホースの仲間入りを果たし、桜花賞で惜しくも2着だった「アルマヴェローチェ」、桜花賞で3着だった「リンクスティップ」、今年のフェアリーステークスで重賞初勝利をおさめた期待の新鋭「エリカエクスプレス」を挙げることができます。



2025年05月25日 東京11R 優駿牝馬

発走:15時40分 芝2400m <大波乱>
更新日時:2025年05月25日 15:37

馬名単勝Zone得票率勝率複勝率性齢騎手
1アルマヴェローチェ3.7A22.0%23.9%58.2%牝3岩田望来(55.0)
9エンブロイダリー3.2A20.8%22.4%56.4%牝3ルメール(55.0)
5リンクスティップ3.6A20.5%21.9%55.9%牝3M.デム(55.0)
15カムニャック13.9C7.1%6.1%23.0%牝3シュタル(55.0)
12ブラウンラチェット14.9D5.8%4.9%19.1%牝3レーン(55.0)
3パラディレーヌ18.5D5.4%4.5%17.7%牝3丹内祐次(55.0)
18エリカエクスプレス13.8E4.9%4.1%16.4%牝3戸崎圭太(55.0)
7レーゼドラマ28.8E3.7%4.6%18.3%牝3坂井瑠星(55.0)
10タイセイプランセス41.2F2.3%1.7%8.5%牝3石橋脩(55.0)
13タガノアビー47.4F2.3%1.6%8.4%牝3藤岡佑介(55.0)
14サヴォンリンナ72.3F1.5%0.9%6.1%牝3北村友一(55.0)
6ビップデイジー75.7F1.5%0.8%5.8%牝3幸英明(55.0)
16ゴーソーファー123.6G0.6%0.0%3.1%牝3津村明秀(55.0)
17ケリフレッドアスク175.5G0.5%0.0%2.9%牝3ディー(55.0)
8サタデーサンライズ260.7G0.3%0.0%2.6%牝3田辺裕信(55.0)
2レーヴドロペラ293.9G0.3%0.0%2.6%牝3大野拓弥(55.0)
4アイサンサン231.0G0.3%0.0%2.5%牝3北村宏司(55.0)
11ウィルサヴァイブ296.5G0.2%0.0%2.4%牝3団野大成(55.0)

直前3分前異常馬

07番 レーゼドラマ (8人)

優駿牝馬のオッズ分析表は、配信スケジュールを調整中です

開催日当日の注目馬の更新タイミング
  • 開催日当日の朝(9時)
  • 開催日当日のお昼(12時)
  • 投票締切60分前
  • 投票締切30分前
  • 投票締切10分前

ウマいかも!?気になる動向

寸評
  • 人気上位馬の中で「リンクスティップ」に大口の投票が集中
  • 中穴クラスの馬で「カムニャック」「ブラウンラチェット」に大口の投票を確認
  • 大穴クラスの馬で「レーゼドラマ」「タガノアビー」にやや大口の投票を確認

穴をあけるリーディングジョッキーランキング 2025」のトップ10以内に入っている騎手は青色で網掛けしています

着順単勝人気馬番馬名
1415カムニャック
231アルマヴェローチェ
31013タガノアビー
券種配当
単勝151,430円
複勝15340円
1160円
13700円
枠連1 – 71,590円
馬連1 – 152,470円
ワイド1 – 15900円
13 – 153,890円
1 – 131,900円
馬単15 – 16,700円
三連複1 – 13 – 1521,380円
三連単15 – 1 – 13130,640円

用語解説(異常オッズ注目馬)

用語  説明
得票率買い目フォーカスごとのオッズを、全体の売り上げに対する割合に置き換えた数字(「得票率」についての詳細は「得票率の求め方」の記事をご覧ください)
ゾーン特定範囲の馬連得票率ごとにブロックにして、人気をグループ化したもの(「ゾーン」についての詳細は「シンドロームの異常オッズ理論」の記事をご覧ください」)
勝率1着に入った割合
複勝率3着以内に入った割合

オークスは、圧倒的に1・2番人気が強いレースといえます。1番人気の複勝率が81.8%、2番人気は72.7%、まさに王道といえるレースです。ただし、3番人気の複勝率は27.3%とG1平均よりも下回り、人気馬2頭に比べると一枚落ちます。

配当指数は46.4とG1平均の半分しかなく、手堅い配当が多いレースでもあります。馬連の万馬券発生率は9.1%と2着までの馬券は参加賞と考えたほうがよさそうです。

データでみると、このレースは人気馬をしっかりと見極めて、3着に絡めそうな穴馬を見つけるのが得策でしょう。オークスは、穴馬はトッピング程度に考え、高配当の夢は三連複だけにとどめておきましょう。

詳細な情報は当日のオッズ分析表をご覧ください。

こちらに書かれている内容で被ったいかなる損害につきましては、株式会社ナクティブは保証いたしません。馬券は自己責任でお願いします

レース分析

用語解説(レース分析)

用語説明
ゾーン着順    1~3着までの着順をゾーン別に表示(「ゾーン」についての詳細は「シンドロームの異常オッズ理論」の記事参照)
配当指数レースの配当金傾向を指数化。数字が高いほど高配当
異常馬動向値3着圏内に入った異常馬を評価する指標。人気薄の異常馬が馬券に絡むほど、数値が高くなる
波乱指数超堅いから、超波乱の6段階で、事前にレース配当が本命サイドなのか、波乱サイドなのかを判断する指標

レース傾向

年度 優勝馬名ゾーン着順配当指数異常馬動向値波乱指数1着馬得票率2着馬得票率3着馬得票率1番人気得票率三連単配当決着馬人気
2014ヌーヴォレコルトB-A-C400超波乱14.537.37.237.31.3万2人-1人-4人
2015ミッキークイーンB-A-C00超波乱12.918.28.218.22.0万3人-1人-6人
2016シンハライトA-A-D00超波乱30.019.55.5300.6万1人-2人-6人
2017ソウルスターリングA-D-B00超波乱24.06.313.8242.0万1人-6人-3人
2018アーモンドアイA-C-A037.2大波乱29.78.622.029.70.3万1人-4人-2人
2019ラヴズオンリーユーB-F-A1580超波乱15.31.019.719.718.0万2人-12人-1人
2020デアリングタクトA-D-F00超波乱30.75.22.430.74.2万1人-5人-11人
2021ユーバーレーベンC-A-G2150超波乱9.718.40.526.053.2万4人-2人-16人
2022スターズオンアースB-E-B6967.23超波乱13.43.610.123.211.9万2人-10人-4人
2023リバティアイランドA-B-F2869.66超波乱35.011.91.1353.4万1人-2人-15人
2024チェルヴィニアB-A-B00超波乱15.228.810.228.80.8万2人-1人-3人
平均46.415.820.914.49.227.58.9万

配当分析

年度波乱指数配当指数単勝馬連馬単三連複三連単
2014超波乱40980円380円1,730円1,530円12,850円
2015超波乱0680円1,160円3,030円4,140円20,150円
2016超波乱0200円420円650円2,070円5,790円
2017超波乱0240円2,290円2,790円4,600円20,130円
2018大波乱0170円1,190円1,410円750円3,360円
2019超波乱158400円25,140円28,210円28,240円179,960円
2020超波乱0160円1,800円1,950円15,020円42,410円
2021超波乱215890円1,880円4,690円109,190円532,180円
2022超波乱69650円8,150円12,750円19,360円119,010円
2023超波乱28140円590円680円16,840円34,140円
2024超波乱0460円590円1,300円1,690円8,060円
平均46.4452円3,963円5,381円18,494円88,913円

レースの総括情報(約10年の傾向)

項目G1レース平均優駿牝馬変動率
1番人気複勝率62.9%81.8%30.1%
2番人気複勝率47.7%72.7%52.5%
3番人気複勝率42.4%27.3%-35.7%
配当指数平均109.646.4-57.7%
1着馬得票率平均17.120.922.5%
2着馬得票率平均12.714.413.7%
3着馬得票率平均10.29.3-8.4%
1番人気平均得票率25.227.59.2%
馬連万馬券率14.8%9.1%-38.6%
三連複万馬券率41.0%45.5%10.9%
三連単10万馬券率29.0%27.3%-6.0%
約10年のデータからわかること
  • 1・2番人気の複勝率が双方7割を超えている
  • 1番人気平均得票率が他のG1レースよりも高い
  • 馬連の万馬券発生率は9.1%しかなく、万馬券を狙うなら三連複

公開されているその他の三冠競走の記事

牡馬三冠競走

牝馬三冠競走

春古馬三冠

「オッズでわかるG1レース裏表」の記事に戻る