オッズ競馬の成り立ち

さて、ここでオッズ競馬の歴史について説明しておきます。
歴史と成り立ちを理解することで、オッズから勝ち馬を探ろうとする先人たちがどのような研究をしてきたかをつかむことができます。

オッズ競馬=異常オッズではない

まず、はじめに皆さんにご理解いただきたいこととして…。

オッズ競馬 ≠ 異常オッズ

現在では、ほとんどオッズ競馬といえば「異常オッズ」に結び付けられますが、これは正しくありません。

オッズ競馬には、分布論と呼ばれる「投票の結果による分布のひずみ」に注目したものと、内部情報をつかんでいるインサイダーが、情報を馬券購入したことによって起きる「オッズ異常」に注目したものにわけられます。

オッズ競馬の元祖 「トータライザー」

誰が、最初にオッズに着目したのかは正確にはわかりません。

しかし、記録上残っている最も古いオッズ競馬は、トータライザー社の予想オッズです。トータライザーは、昭和42年(1967年)に創刊された競馬専門紙のひとつで、現在は廃刊です。この会社が最初にコンピューター予想を取り入れ、予想オッズを提供したのが最初といわれています。

なお、JRAが複勝の最高オッズと最低オッズなどを提供していますが、トータライザー社発行の書籍によれば、これを作ったのもトータライザー社のようです。1994年に「単勝オッズ」と「連勝オッズ」を商標登録しています。今にして思うと、なぜこれが通っているのかが不思議な感じがしますが。

また、オッズプリンタで印刷された馬連オッズを使って、オッズの矛盾を消していき、範囲を絞り込むマトリクスオッズという手法を公表しています。

これが、オッズ分布や、断層オッズの源流になっている可能性は高いです。

オッズマトリクスを使った分布論の広がり

オッズをマトリクス(表)として処理する。このさきがけは、トータライザー社ですが、その後オッズマトリクスは様々な改良を加えられ、オッズ理論が出来上がってきます。

「タチバナ式」は1998年に宝島社から書籍が出版され、馬連などの表形式オッズマトリクスの構造に着目し、その分布から勝ち馬をあぶり出す試みをしています。

このほかにも分布論といわれるオッズ理論には、「オッズオン」などがあります。いずれも、オッズマトリクスを使った手法です。

異常オッズの元祖 「アキヤマ式」

異常オッズの元祖のような立ち位置にいるのは、アキヤマ式塾オッズ研究会が提唱している「アキヤマ式オッズ理論」です。1998年に雑誌や書籍でそのオッズ理論が公表されたことがきっかけで、広まりました。

アキヤマ式は、単勝や複勝など複数の券種のオッズを比較し、馬券が買われている順にならべて比較する「順位差」をとらえるものです。

ただ、当時オッズ競馬の情報交換が頻繁に行われていた「ニフティーサーブ」では、アキヤマ式の順位差の考えに対し、批判的な人間も多かったのは事実です。

MEMO
ニフティーサーブは、富士通が運営していたパソコン通信サービスです。インターネットが定着するまでは、モデムを使ってサービス提供局に電話をかけ、データをダウンロードして利用する方法が主流でした。
ニフティーサーブは、当時の大手サービスのひとつで、現在は@Niftyになっています。

阿部強の登場

オッズのよるアプローチは、アキヤマ式が登場するまでは、オッズマトリクスを使った分布論と呼ばれるものが主流でした。その中で、異常オッズに革命的なアプローチがなされます。

「阿部強」の登場です。阿部強は、書籍の中で「インサイダーによる集中票」の存在を提唱し、この集中票を異常オッズとして検知することを明確にしました。
阿部強は、有限会社テクノファームという会社を興し、そこで異常オッズ分析ソフトを提供します。

なお、一部会員にのみ提供されているShadowというソフトは、シンドロームと同様の時系列オッズ分析機能を持ち、異常オッズのパイオニアの名にふさわしい足跡を残しています。

シンドロームへの流れ

シンドロームのロジックを開発しているのは、「高田和哉」です。高田は20年以上オッズ競馬を研究し、同業者が書籍を出版している横で、ひたすらデータ解析や統計解析をしてきました。

長年の研究の成果は、阿部強と同様の異常馬の検出に至り、一般票とインサイダー票を明確に分離した、誰にでも使いやすい異常馬の尺度の開発に成功しました。これが、ゾーンでありGapです。